暇ができたので台湾へ行こうと思った。
行きたいと思っていた国のひとつだ。
ぼくが海外に行く理由は、その国の鉄道に乗りたいから。
その国でしか味わえない車両と車窓があるからなんだけど、台湾と言えば十分発展した国でインフラも整えられている。
鉄道も日本製の車両が多く走っており、そういう点では面白味に欠けるかなと思っていたがとんでもなかった。行ってよかった。
2016年6月8日の早朝、松山空港からまずは伊丹空港へ向かう。
飛行機も乗り慣れているので新鮮さはないけど、いまから海外に行くのだと思うと見慣れた空港も違って見える。
まわりの人も当然ぼくがいまから台湾へ向かうとは思いもしないだろう。
飛行機は定刻通りスポットを離れ、離陸した。
松山から西へずっと続く海岸線が見える。
何度も自転車で走ったことのある海岸線を飛行機から見ると、自転車なんて当然目視できないし、自転車からしてもこちらに気づくことはない。でも、ここに確かに山と海が続いていて、自分はそこを何度も走ったんだなって当たり前のことを思った。
関西国際空港が見える。
ここに着陸してくれれば乗り継ぎも便利なんだけどなぁ・・・。
松山から直接関空へ行くにはピーチを利用すればいいんだけど、1日1往復しかないので使えないし、マイルも貯まらないから使おうとは思わない。
あべのハルカスが見える。
大阪城も見える。
特別好きなお城というわけではないが、さすが大阪城だよなぁ。敷地が広い。
赤い観覧車のそばに斜めになった屋根が見えるが、あれが大阪駅だ。
実際に駅に行くととてもでかい屋根だなと実感できるけど、空から見るとまわりのビルがでかすぎて谷間に埋もれてしまっているのがわかる。
定刻の8時50分、伊丹空港に到着した。
ここから関西国際空港へ移動しなければならないが、やはり便利なのは乗り換え無しで行けるリムジンバスだ。
時間に余裕がないわけではないので、多少の遅れは気にならない。
伊丹空港のターミナルビルを出るとずらっとバス乗り場が並んでいる。券売機で関西国際空港までの切符も買った。料金は1950円と、まあまあのお値段だけど乗り換えなしだからな・・・。
そして、関西国際空港へ行くバスはどこから出るんだろうと探していたら、あるポスターが目に入った。
「伊丹空港~関西国際空港間リムジンバス無料乗継ぎキャンペーン中」
なんだそれ!!
ポスターに書いてあることを読むと、伊丹空港までの飛行機のチケットと、関西国際空港から出発する分の飛行機のチケットを窓口で見せると、通常1950円の運賃が無料になるという・・・。
こ・・・これは得した!2000円も浮くとかすごい!こんなのホームページに書いてあった?しかもひっそりと柱にポスターが1枚貼られているだけ。気づいた自分は運が良かったのだ。
※期間限定のキャンペーンなので終了している可能性があります
すでに切符を買ってしまっていたが、おそらく払い戻ししてくれるだろう。
窓口を見つけ、切符を買ったあとにキャンペーンを知ったことを説明するとあっさり払い戻ししてくれた。
そして、松山空港からのチケットと、関空から台北までのチケットを見せた。
松山空港から伊丹までのチケットは紙のチケットではなく、スマホに情報が記録されたeチケットだったので心配だったが、eチケットでもOKだという。
バスの切符を受け取った。
いきなり2000円も得するとは、幸先のいいスタートだ。たぶんいい旅になるんだろうなと思わずにはいられない。
バスに揺られること約1時間。渋滞に巻き込まれることもなく関西国際空港に着いた。
さすが国際線が発着するだけあってターミナルは大きい。
アルファベットが大きく書かれているカウンターを見ると、国際空港なんだなと実感する。
今回利用する航空会社はエバー航空です。
台湾を代表する航空会社だし、航空会社以外にもいろんな事業を展開している。
日本から台湾はLCCが何社も就航しているが、あえてLCCを利用しなかったのには理由がある。
最近話題のLCC(ローコストキャリア)は格安運賃が特長だが、実はレガシーキャリア(フルサービスを行う航空会社のこと)も最近は運賃がかなり安いということと、LCCの多くはマイルが貯まらないというか、そもそもそのようなポイントが貯まるサービスを行っているLCCはわずかしかない。
また、格安運賃が最大の特長であるLCCも、荷物を預けたり座席を指定したり、機内食を頼んだり、何かしようとすればそのたびに追加料金がかかるので、結局合計してみるとあまりお得感がなかったりする。
レガシーキャリアなら無料で受けられるサービスを、わざわざ料金を払って受けるのもなんだか損してる感じがする。
ただ、言い換えれば荷物が少なく、座席も座れたらどこでもいい、機内で食事もしないという人にとってはLCCは最適だと思う。
航空会社にもよるけど、たまにワンコインセールとかとんでもない激安料金で販売することもあるし。セールは頻繁に行われているので、利用する際はLCC各社のサイトをチェックするといい。
あとはぼくの個人的な好みになるんだけど、あまり旅行でケチケチしたくないなという気持ちもある。
少しでも安くしようとして、削るところはとことん削ってしまうとなんだか自分が卑しい人間になったようで嫌になる。
ということで、今回の台湾旅行は往復ともエバー航空を利用した。
往復しても運賃は2万円を少し切るぐらい。下手したら国内線より安い。
あと、ANAと同じスターアライアンスメンバーなので、ANAのカードを持っている自分はマイルも貯まる。
だが、重要なことを自分は見逃していた。
これは本当にもったいないことをした。
エバー航空もANAの旅割のように、割引運賃を設定している。
自分は特に理由もなかったので適当に一番安いプランを選んだんだけど、実は一番安いプランはマイルが付かないのであった・・・。
マイルが付くプランとの金額の差は5000円ぐらいだったと思う。5000円くらいなら追加してもよかったのになぁ。しかし、そもそも気づかなかったのだからどうしようもない。今度は気をつけよう。
関西国際空港から台湾の桃園国際空港までお世話になるB777-300・・・やっぱりB777-200に比べると遙かに大きい。
座席にはディスプレイがついている。
映画などを見ることができる。
エコノミーだから広くはないが、身長174センチの自分でもべつに窮屈に感じることはないシートピッチだった。
座席は去年のタイ旅行の教訓を生かして通路側にした。
飛行機に限らず乗り物に乗るなら窓側が景色もよく見えるから最高なんだけど、飛行機はシートピッチが狭いので、窓側に座るとトイレに行くときに隣の人にいちいちどいてもらわなければならなくなる。
国内線なら搭乗前にトイレを済ませておけばいいが、国際線となるとフライト時間も長いので絶対に途中でトイレに行きたくなる。
タイに行ったときは到着までの6時間の内、何回トイレに行ったことか。
なぜ頻尿だったのか分からないが、頻尿でなくとも隣の人にどいてもらうのは心苦しい。
特に隣の人が寝ていたら膀胱が破裂するか漏らすか、とにかく我慢できるだけ我慢した方がいいのではないかと思うくらいだった。
そして今回、通路側を選んだわけだが、やはり通路側というのは人気がないので写真の通り、隣に誰もいないこともあるから余裕を持って過ごすことができる。
離陸してしばらくすると機内食が配られた。
楽しみにしてはいけないと分かりつつも、食べるというのは楽しみのひとつだから楽しみにしてしまう。
匂いの割には味が薄い。
ごはんとお肉は不味くはないが、おいしくもない。
そして、野菜の煮物は食べられなかった・・・。
自分は好き嫌いとかほとんど無いし、だいたいなんでも美味しいって食べてしまうんだけど。
約3時間ほどで桃園国際空港に到着した。
入国審査の際に指紋を記録された。
指紋を記録されたのは初めてだ。
センサーに人差し指をタッチするだけで終わる。
それにしても桃園国際空港はきれいで臭いもない。
韓国の金浦空港はキムチ臭いし、タイのスワンナプーム国際空港も独特の臭いが漂っていた。
空港にあった謎のオブジェ。
さすがにゆるキャラではないよな・・・緩さは1ミリもないし。
旅行して分かったが、台湾では空港や駅に謎の芸術作品が置いてあることが多い。
桃園国際空港は台北からかなり離れたところにある。
台北までのアクセスはバスがメインとなる。
運行しているバス会社も路線も複数あるし、ネットで調べると解説してるサイトが出てくるので、自分に合った路線を選べばいい。
自分は無難に台北駅へ向かうバスを選んだ。
宿泊するホテルの近くを通る路線もあるのかもしれないが、そもそも中国語が分からないし、バスでは英語の放送も流れないとネットには書かれてあった。
だからとりあえず台北駅に出てみようと判断した。あとは地下鉄があるからどうにでもなるだろう。
写真だと一番左の2番窓口、國光客運が台北駅までのバスを24時間運行している。
料金は125NTD、日本円で400円ほど。
ちなみに台湾の通貨だが、ニュー台湾ドル(NTD)である。「元」と表記することが多いが、もちろん中国の人民元とは違うものだ。
値札などに「NTD」と書かれていようが「元」と書かれていようが、どちらもニュー台湾ドルのことである。
さて、異国の地で切符を買うことはそれほど難しいことではないが、初めて来る国だから緊張する。
もし英語が通じなかった場合を考え、メモ帳に「台北車站」と書いておいた。車站とは日本語で駅のことだ。
言語は違っても日本と同じく漢字を使う国だから、筆談はかなり便利だ。
台湾の漢字は繁体字なので、日本の漢字と形が近い。
これが中国と同じ簡体字だと相当苦労したかもしれない。
窓口では筆談も必要なく、ひと言「Taipei station」で切符を買うことができた。
バスのチケット売り場のそばに出口があり、そこを出るとバス乗り場が並んでいる。
バス停には発着するバス会社の名前と路線の番号、行き先が書かれているので迷うことなく見つけることができた。
それにしても暑い。6月にして真夏のような太陽の光。さすが南国だなぁ。
撮影した場所は空港ではないが、乗ってきたバスはこんな感じ。
台湾のバスは行き先と路線番号が大きく表示してあるので分かりやすい。
荷物は自分でトランクに入れる。
トランクに行き先が書かれているので、それを確かめて荷物を入れよう。
車内もいたって普通だ。
あと、シートベルトは締めた方がいい。
台湾でも日本と同じくタクシーでもシートベルトの着用義務があり、後部座席ももちろんシートベルトをしてないと違反となる。
警察に見つかるとなかなかの罰金を取られるので、タクシーの車内にはシートベルトを締めるように派手な注意書きが貼られている。
しかし、バスには注意書きがない。
ないから締めなくていいのかというとそうではなく、運転が荒いので死にたくなければ締めた方がいいと思ったからだ。
というとなんだか脅かしているように思うかもしれないが、確かにバスも車もビュンビュン飛ばすけど、事故に遭うことはなかった。一度だけかなりきついブレーキをかけたことがあったけど・・・。
桃園国際空港から台北へ向かう高速道路は広くて快適だ。
正直なところ、日本にも似たような景色はありそうだから、まだ海外に来たという実感が湧かない。
空港から40分ほどで都心部へと入る。
漢字ばかりの看板を見て、ここは台湾なんだなと実感した。
しかし、建物の構造も日本とは若干違うものの、似ているようなところがあるから外国に来たというよりは、異世界の日本に迷い込んだような感じがする。
バスはホテルや学校、病院の前などで止まり、お客を降ろす。
英語の放送はないとネットには書かれてあったが、自分が乗ったバスは英語の放送も流れた。しかし、気をつけていないと聞き逃すかもしれない。
尤も、自分は終点で降りるのでずっと乗っていればいいのだが。
台北駅に着いた。
駅前には昔使われていたと思われる蒸気機関車と客車が保存されていた。
台北駅はとても広い。
中心部はこのように吹き抜けになっていて、周囲に切符売り場やお店などが並んでいる。
しかし思っていたより立派な駅だ。
日本の駅と同じように、こまめに案内が書かれている。
漢字の読み方は分からなくても、意味を覚えてしまえばあとは楽だ。漢字が使えるということにこれだけ得をしたなと思えたのは初めてだ。
荷物を置きたいので地下鉄でホテルを目指す。
台湾の地下鉄やバスを利用する上で欠かせないのが悠遊卡だ。
別名、EASY CARDと言うので、悠遊卡の発音が分からなくても問題ない。
悠遊卡は「ヨーヨーカ」と言うらしいのだが、アクセントが分からない。
悠遊卡(EASY CARD)は日本で言うところのSuicaやPASMOと似たようなもので、使い方はほぼ同じ。
改札を入るときにタッチし、降りるときにタッチすると、乗車した分の運賃がチャージした金額から引かれる仕組みだ。
しかし悠遊卡のすごいところは、SuicaやPASMOは割引がないが悠遊卡は地下鉄の運賃が約2割引になる特典がある。
ただでさえ日本の物価からすると安い台湾の地下鉄が、さらに2割引となる。
また、台鐵でも使えるが、そちらも地下鉄とはルール違うが割引のサービスがある。
※2016年8月から無記名式の悠遊卡は販売を停止し、記名式のみの販売となったとのニュースがあり。記名式の購入方法を調べてみたがよく分からず・・・。
記事→ http://japan.cna.com.tw/news/atra/201607250001.aspx
コンビニや地下鉄の券売機でも買えるらしいのだが、券売機でどうやって買えばいいか分からなかったので結局、上の写真のような地下鉄の案内所へ行った。
英語でEASY CARDが欲しいことと、300NTDチャージして欲しいことを伝えると、デポジット100NTDかかるので、実際に使えるのは200NTD分だというようなことを言われた。
これが悠遊卡で、謎のキャラクターが描かれている。
MRTの台北駅にあった謎の作品・・・。
ただでさえ訳が分からないのに、これの怖いところは写真だと分かりにくいけど、首から水が流れてるところ。一体何を表しているのだろう。
地下鉄にはホームドアがついている。
駅構内はとてもきれいだ。
ちなみに注意しなければならないのは、地下鉄の駅や車内は飲食厳禁ということだ。
そんなルールを守る人がいるのだろうかと思ったが、1週間の滞在期間中、一度も飲み食いしている人を見かけなかった。
そういえばタイの地下鉄も飲食禁止で、台湾同様に駅構内はきれいだった。
民權西路で乗り換えて中山國小で降りる。
國小とは国民小学校のこと。
駅から数分歩くとホテルに着いた。
洛碁大飯店林森館というホテルに台湾滞在中はお世話になった。
タイに行ったときに、一人旅だからそんなに豪華なホテルじゃなくていいやと思って取ってもらったホテルが、実は部屋が結構広くて一人で持て余したという経験から、今回はもう本当に寝ることができたらそれでいいという感じのホテルにした。
ただ、安すぎるホテルはやはり不安なところもあるので、ある程度の快適性も求めた。
一人なのにツインとは・・・。
うーん、ホテルを検索したときにシングルのホテルを探してたはずなんだけど。
細かいところが抜けていたりするのは自分の性格の問題である。
しかし、そう気にするほどのミスでもない。
タイではホテルのチェックインに苦労した。
カウンターの係員さんも英語はある程度できるみたいだったが、タイ訛りがとても強いのでお互いかなり苦労した。たぶん、向こうからしてみれば日本訛りの英語わかんねぇよって感じだったかもしれない。
しかし・・・台湾は日本語が通じる。
今後分かることだが、観光地に行けば片言の日本語が話せる人は結構いることに気づく。
このホテルでも流暢な日本語で手続きをしてくれたので、本当に楽だった。
異国に来て言葉で苦労するという楽しみがないのもちょっと物足りないな・・・。
うーん、苦労する楽しみってなんか変だな。自分は物好きかもしれない。
荷物を置いて出かける。
日も傾き、帰宅ラッシュが始まろうとしていた。
やっぱりバイクが多い。
一見車もバイクも運転が荒そうに見えるが、実は結構ルールをしっかり守ったりしていて面白い。
バイクの集団が一斉に2段階右折したりするので見ていて飽きない。
しかし、こんなに荒い運転で事故は起きないのか不思議に思うが、結局交通事故を見かけることはなかった。
道路の中央にバス停があったりして、なんだか路面電車のようだ。
このごちゃごちゃ感、たまらないねぇ・・・。
高層マンションが建ち並ぶ中、古い商店も頑張って営業している。
ボロボロの中層アパートも味がある。
昇祥茶行というお茶の専門店がある。
お茶を買いに来たのではない。ここで日本円を両替するのだ。
自分は結構いい加減な人間だから、レートとか手数料とかあまり気にせず両替するんだけど、このお茶専門店はレートも良く、手数料も取らない。国からの許可を受けて両替をしているところなので安心でもある。
だから、さすがにいい加減な自分もこのお店に来てみたのだ。
ちなみにお茶の品揃えも豊富だし、知識もあるし、試飲もできる。
しかし、両替しに来たのだからついでにお茶を買わないといけないと気を遣うこともないし、お店も無理に勧めてきたりしない。だからとても接しやすい。日本語も通じる。
数日後、このお店にはまた来ることになる。
地下鉄に乗って西門町に来た。
台湾の原宿とかガイドブックに書かれているが、原宿とは違うような・・・。
しかし、賑わっているのは事実だ。
人はそれほど多くないように感じる。今日はまだ平日だ。
休日にも西門町へ行ったが、とても混雑していた。
「日本に源を発します」と書かれた看板・・・。
こういう謎の日本語が書かれた看板を見るのも楽しい。
しかし、町歩きをしている場合ではない。
お腹が減った。
しかし夕飯時なのでどのお店も混雑している。
我慢して並べばいいんだけどね?
でも、早くごはん食べたいし・・・と思って空いてるお店を探したりする。
実は並んでた方が早いんじゃないかということは気づいてるんだけどね。
台湾といえば夜市だし、こういうところなら回転も速いから混雑することもなさそう。
そう思ってやってきたのは、ホテルの近くにある雙城街夜市だ。
台北に来たなら、台北最大の士林夜市に行くべきなんだろうけど、性格が捻くれているからメジャーなところにはあまり興味がない。
この雙城街夜市は長さが多分100メートルほどしかない小さな夜市で、見たところ観光地化された感じはなく、地元の人たちが食事を楽しんでいた。
屋台とテーブルがずらっと並んでいる。
台湾の屋台や飲食店は、このように軒先や入口にメニューと値段が書かれているので分かりやすいし、ぼったくられる心配もない。
それにしても臭い。
噂には聞いていたが臭い。
ドブのような臭い?牛乳を拭いたあとの雑巾の臭い?1日履いた靴下の臭い?
どのように表せばいいか分からない臭いが時々流れてくる。
そうか、これが「臭豆腐」の臭いなんだ。
臭豆腐は屋台で食べられる台湾のメジャーな料理のひとつ。
名前からして自ら臭いことをアピールしている。その臭さは納豆の比ではない。
挑戦してみようと思ったがその勇気はなく、結局食べることはなかった。
今度台湾に行くときは食べてみよう。
夜市を往復して黃記魯肉飯というお店に入った。
屋台に挑戦するべきだったのだろうが、一人で海外に行く割には結構なヘタレである。
夜市には屋台のほかにも路面店がある。
入口に調理場があり、屋台と同じくメニューが掲げられている。
入口で注文すればテイクアウトができるし、調理場の脇に入口があるので、店内で食事することもできる。
どんなお店でも異国の地で初めて入るというのは緊張する。
しかし、腹も減ったし、現地のお店に慣れなければ食事の確保もできない。
お店の中はどんな感じなのか見ていると、店員のおばちゃんに話しかけられた。
中国語なのでさっぱり分からないけど、その人に「內用、OK?」と聞いてみると、伝票とペンを渡してくれた。
「內用」は「ネイヨン」と発音するが、正しいアクセントは知らない。
意味は、「店内で食べる」ということになる。
ちなみにテイクアウトは「外帶」で、「ワイダイ」と発音する。
通じなければメモ帳に書いて見せればよい。漢字が使えるって便利だなぁ。
さて、店内に入ると空いてる席に勝手に座ればOKで、もらった伝票に料理名と値段が書かれているので、あとは食べたい料理の数量を書いて店員さんに渡せばよい。
このシステムは台湾ではメジャーなものなので、一度慣れればルールは共通だから楽だ。
代金の支払いは基本的には料理が来たときだが、お店によっては日本と同様に食後、レジで支払う場合もある。
頼んだ料理は、店名にもなってる魯肉飯(小)と、あとはイカのとろみスープだ。
この2品で80NTDなので、だいたい280円ぐらい。とても安い。
魯肉飯も台湾ではメジャーな料理で、挽肉を煮込んだものをかけたごはんだ。
パッと見た感じ、なんだかあまりお肉のってないな~と思ったけど、煮込んででろでろに溶けていて、ごはんの中に染みこんでいる。これは大を頼んでいたら大変だったかも。こってりしてるから、小サイズでもかなりヘビーな一品でした。
カロリーも多分すごいだろうなぁ。しかし、そういう不健康な食べ物が美味しかったりするから困る。
味は旨味があって日本人でも親しめるかもしれないけど、八角の香りが苦手な人もいるかも。
自分もこってりした料理なのに、八角の妙に爽やかな香りに違和感を覚えた。
しかし、こういう普段の慣れ親しんだ食事とは全く違うものを食べるというのは面白い。
イカのスープも、イカを切って炒めたものが入ってるのかと思ったら、すり身にした団子がゴロゴロ入っていた。
刻まれた生姜がたくさん入っている。
冬場は体が温まりそうだけど、6月の台湾はすでに暑い。汗をかきながら食べた。
あと気になったのは、出汁はちゃんと取ってるのかな?スープ自体はとても味が薄い。
慣れない味だったが、そういう味覚を味わえただけでも満足だし、これで300円もしないのだからありがたい。
台湾はどこへいっても夜市がある。
夜市があるということは屋台がたくさんあるということだし、このような路面店もあるということ。
手頃な値段でいろんな料理が楽しめるのって、特に独身男性にはありがたいのではないか。
コンビニ弁当を食べるよりははるかにいいだろう。
これはタイに行ったときも思った。
タイも台湾も自炊する習慣はあまりなく、屋台などで買って帰ることが多いという。
日本にも屋台があればなぁ・・・。
ということで、台湾での1日目は終わったのだ。
明日からはいよいよ台湾の鉄道に乗る。
【続きはこちら↓】
台湾の鉄道に乗りまくったお話 2日目
台湾の鉄道に乗りまくったお話 3日目
台湾の鉄道に乗りまくったお話 4日目
台湾の鉄道に乗りまくったお話 5日目
台湾の鉄道に乗りまくったお話 6日目
台湾の鉄道に乗りまくったお話 最終日
おもしろーい きみはりょこうがすきなフレンズなんだね!
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