いよいよ青ヶ島への旅が始まる。
まずは地元の松山から東京へ行かなければならない。
乗るのはJR四国バスのドリーム松山号だ。
これで東京まで向かう。
ドリーム松山号はJR四国バスとJRバス関東が運行を担当しているが、JR四国バスの車両にはプレミアムシートがある。
車内から全体が収まるように撮影するのは難しいので、ちょっと分かりにくいがこれがプレミアムシート。
今回はこのプレミアムシートを利用して東京へ向かいます。
座席も150度ぐらい倒れるので、かなり快適に眠ることができる。
バスは定刻の19時20分にJR松山駅を発車。
この時点で自分はまだ青ヶ島へ向かうという実感はなかったし、あんなことやこんなことになるとは思いもしていなかったのだ。
翌朝、バスは定刻より30分ぐらい早く東京駅に着いた。
八丈島へ向かう船が出るのは22時30分なので、とりあえず1日東京で遊べる。
東京の友人と会い、まずは多摩動物公園へ向かった。
新宿駅始発の多摩動物公園行きの電車ってあるんだね。
普段は4両編成の短い電車が高幡不動と多摩動物公園の間を往復しているのだが、さすがに新宿からの直通列車は10両と長い。
やってきたのは多摩動物公園駅のすぐ横にある京王れーるランド。
ここに来てシミュレーターをやるわけでもなく、向かったのは・・・
懐かしさすら感じる初代電車でGO!の筐体である。
これを友人とプレイするためだけに入場料を払って京王れーるランドに入ったのだ。
ちなみに久しぶりにやるとこれが結構楽しい。
京王れーるランドで遊んだあとは立川へ移動してお昼を食べた。
田舎者の自分からするとラーメン1杯1000円もするというのはちょっとびっくり。
味はまずいわけではないし、美味しいんだけど、また来るかと言われたら来ないかも。そんな感じ。
昼食のあとは立川で映画を観ました。
その後、青梅へ移動。
友人曰く、ここに鉄道公園があるとのこと。
青梅の街をぶらぶら歩きながら鉄道公園に向かうのですが、駅を出ていきなり昭和臭の漂うビルを発見。
この活気のなさ。なんとか商売している感じがなんとも言えず好きです。
このような建物や街並みはぼくの大好物で、駅を出ていきなりテンション上がりました。
最近は隣町の河辺や小作の発展が著しいという青梅界隈。
レトロな街並みが残る街をアピールしている青梅だが、作られたレトロではなくガチでレトロな商店などがたくさん残っている。
青梅駅から歩いて20分ほどで青梅鉄道公園に到着。
入園料はわずか100円である。
入園料はわずか100円だが、展示物の種類は蒸気機関車を中心にかなりの数がある。
入園料を考えるとかなりお得な施設だ。
蒸気機関車には興味ないので、古い電車の方が興奮する。うーん、乗ってみたかったなぁ。
なぜさっきの旧型国電は屋根付きなのに、日本の大動脈である東海道新幹線を走った0系は野ざらしなのか、結構待遇の差があるなと思いつつも0系に会えたのは嬉しい。
車内にも入れるぞ!
さすがに0系は実際に乗ったのは1回ほどしかないので、懐かしいとかそういう気持ちは出てこなかったが、今の新幹線に比べるとつくりは全然違うので見ていて面白い。
車内の作りはシンプルだが、このシンプルさって今の東海道山陽新幹線の車両にも受け継がれてるよな・・・としみじみ。
運転席にも入れるのはポイント高い。
大きい鉄道博物館だと運転席には入れない。小さい公園ならではということか。
運転台は見ての通り、とてもアナログだ。
これで本当に250km/hの速度で走っていたのだろうか。
なんだか信じられない気持ちと、この0系が日本を支えたのかという気持ちもあって不思議な気持ち。0系の運転士はどんな気持ちでここに座ったのだろうか。
蒸気機関車は興味がないと言ったが、さすがにこれはすごいと思った。
日本で初めての鉄道が開業した当時に導入された機関車だと書いてある。
日本に鉄道ができて140年以上経つが、それほど古いものが残っているとは・・・。
鉄道公園をあとにして、青梅駅ではなく隣の東青梅まで歩くことにした。
途中、坂の続く踏切があったりと意外にも情緒ある風景が見られた。
踏切を渡ればお寺。
ここが東京都内だというのが信じられなくなるけど、ここでそんなことを思っていると青ヶ島に着いたらどうなるのやら。
後乗りの都営バス。この路線が均一料金ではないことを示す。
都営バスにも地方みたいな後乗りのバスがあることに地味に驚いた。
夕飯はイタリア料理のお店へ。お手頃な料金で美味しい料理をいただきました。また行きたいな。
友人と別れて竹芝桟橋へ。
ここからいよいよ八丈島へ向かう船に乗ります。
普段は最近就航したばかりの新型船である橘丸がこの東京~八丈島航路に就航しているが、今回は残念ながらさるびあ丸だった。
しかし、古いとは言ってもこの東海汽船を代表する船である。
船内は綺麗に整備され、特に不満に思う部分もなかった。
ただ、大型船なのに大浴場がないことには少し残念だった。その代わりにシャワールームがあることにはあるが、さすがに水回りの古さは隠せない感じだった。もちろん綺麗に掃除されてはいるけど。
室内のテーブルに置かれていた本・・・。縁起でもないよなぁ・・・。
ぼくも島流しにされるのだろうか。なんとなく旅の不安をかき立てられてしまったのである。
22時30分。定刻に船は東京は竹芝桟橋を出航した。
船から霧雨の中で輝く東京タワーを見るのは生まれて初めてだと思う。
港というと寂れた風景を想像してしまうが、東京タワーや高層ビルが見えるのはさすが東京といった感じか。
出航してすぐに、レインボーブリッジをくぐる。島流しにされるのかな・・・。
正直なところ、海外へ行くより不安は大きかった。
今までタイと台湾を一人で旅したが、青ヶ島へ行く方が不安が大きかったのだ。
行ったのはいいが島に閉じ込められる可能性もある。帰れない可能性があるというのはかなりのプレッシャーだ。
しかし、とりあえずは明日の八丈島から青ヶ島へ向かうあおがしま丸が運航してくれるかどうかを祈らなければならない。
この船が運航してくれないと、ぼくは青ヶ島へは行けないのだから。
この日は不安を抱えつつ、明日の航海の無事を祈りつつ眠りについた。
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