九州横断ツーリング 3日目
いよいよツーリングも最終日。つまり、家に帰らなくてはならない。最後にして最大のミッションが待っている。
道のりは阿蘇から別府まで約100キロちょっと。フェリーの時間が16時45分発。100キロ走るなら走行時間は5時間、休憩2時間の計7時間はかかる。逆算し、さらに余裕も持って8時半には宿を出ることにした。
朝食は昨日と同じかと思った。ほかのテーブルを見ても、昨日と同じメニューが並んでいる。しかし、案内されたぼくの席には昨日と違う料理が並んでいた。連泊だからそのあたり配慮してくれているのだろうか。写真を取り損ねたが、和食でとてもおいしかった。
部屋に戻って荷物をまとめる。
この景色も見納めである。そう思うと名残惜しい。もっと景色を見ておけばよかったなと思う。
部屋を出てフロントに荷物を預け、2日間お世話になった宿の従業員さんにお礼を言ってチェックアウトする。
ルートは国道57号を豊後竹田まで走り、そこから国道502号で三重町、国道326号と国道10号で別府まで行くルートにした。若干遠回りに見えるが、ずっと57号を走るルートに比べて勾配が少ないのと、交通量も少ないだろうという予想でこのルートになった。
最初にして最大の難関である滝室峠を上る。ここさえ超えてしまえば、阿蘇の外輪山を抜けるので下り坂がメインとなるはず。
非常に名残惜しい気持ちで阿蘇の街を見る。滝室峠を越えてしまえば、阿蘇の街は見えなくなる。
地形の険しさが伺える。傾斜もそれなりにある。
宿を出て90分。滝室峠を越える。山の空気がとても冷たい。気温は14度ほど。冬用のジャージを着てきて正解だった。
滝室峠から30分も走らないうちに大分県に入った。さようなら熊本県。また来ます。
豊肥本線の下をくぐる。石積みの橋脚が渋い。
大分県竹田市を過ぎ、国道502号へ入る。交通量はとても少なく快適に走れるのだが、車が少なすぎるのもなんだか寂しく、曇りという天気もあってなんだか不気味である。
コンビニで休憩。どう見ても全国チェーンではないコンビニだ。店内では焼きたてのパンや、お総菜、手作りのおにぎりなんかが売られていてびっくりした。全国チェーンのコンビニなんかより全然いいじゃないか。
このときはたいしてお腹も減ってなかったので、カロリーメイトを2本食べただけだった。
大野川沿いを走る。今にも雨が降りそう。空が重い。
これほどわかりやすいバス停があるだろうか。確かに山奥ではあるが・・・。
犬飼あたりで雨がぽつぽつ降り始めた。本格的に降り始めたら輪行しようと思ったが、別府まであと30キロほどだ。なんとか本降りにならないようにと思っていたらすぐ止んだ。
USA!USA!
犬飼から40分ほど走ると、文明の香り漂う風景が広がってきた。やった、生きて帰ってきたぞ!と思う。しかし旅はまだ終わりではない。
「かんたん」と書かれた標識。いったい何がかんたんなのか。漢字でどう書くのか分からない。
15時30分頃、別府に到着した。船の時間は16時45分だから、かなり余裕を持っていいペースで走れた。ちなみに写真を撮り忘れたが、お昼は豚骨ラーメンだった。
帰りのフェリーは運のいいことに、新造船あかつき丸だった。2基ある煙突がかっこいい。
短距離のフェリーとは思えない豪華さだ。さすが新造船だ。
カーペットが空いていたので、ここでごろごろすることにする。
フェリーは楽でいい。寝っ転がってぼーっとしていれば目的地に着く。列車やバスではそうはいかない。それに、フェリー最大のメリットは自転車を分解せずに乗せられること。電車に乗せるには分解して輪行袋に入れなければならない。その手間が要らないので便利だ。
ちなみに、船でも輪行すれば手荷物となるので、自転車の料金を取られない。だからフェリーでも輪行する人は多いみたいだが、それだとフェリーのメリットを享受できないので、ぼくはいつも自転車の料金を払って乗せることにしている。
フェリーは約3時間かけて、別府から愛媛県の八幡浜港に到着した。港から八幡浜駅は近い。ここからは輪行して帰ることになる。昔は別府から松山に行くフェリーがあったんだけどなぁ・・・。ほんと、不便な時代になった。
特急列車の中は空席ばかり。快適だけどJR四国の利益が気になる。
21時40分頃、松山駅に着いた。夜も遅いと開いてるお店は牛丼屋ぐらいか。私は松屋でご飯を食べて帰ったのでした。
わずか3日間だけでしたが、私に一瞬でも関わってくれた皆様、本当にありがとうございます。おかげで楽しい旅になりました。またお邪魔したいなと思います。
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